記帳は“融資の通行手形”金融機関が重視するのは利益ではなく整合性
融資審査で銀行が最初に見るのは「利益額」ではありません。帳簿の整合性・月次試算表の鮮度・業績推移の一貫性です。
日々記帳を行い、月次試算表をタイムリーに作成している企業は、金融機関から「経営管理能力が高い」と評価されます。一方、帳簿が後追い・年度末にまとめて入力・領収書が散乱している企業は、それだけで大きなマイナス。
また、銀行が融資判断で注目するポイントは以下の通りです。
- 粗利率・営業利益率の変動
- 売掛金・買掛金のバランス
- 借入金依存度
- 在庫回転率
- キャッシュフローの強さ
これらはすべて“記帳をしていないと算出できない指標”です。
さらに、融資の場面では「説明力」が要求されます。
「なぜ利益率が下がったのか」
「広告費を増やした根拠は何か」
「人件費比率が上がった理由は」
記帳が正確であれば、これらの質問に論理的に回答でき、返済能力の根拠を示せます。
金融機関が求めているのは“利益の大きさ”ではなく、“数字に裏付けされた経営”。
記帳は融資承認のための強力な武器であり、資金調達戦略の要です。


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